町立保田小学校は、明治21年(1888年)の設立から、平成26年(2014年)の少子化による廃校を迎えるまで、126年続いた歴史ある学校です。
保田小学校はリノベーションを経て、その翌年の平成27年(2015年)12月、名前も校舎も残したまま、「都市交流施設・道の駅 保田小学校」として生まれ変わりました。
過疎化や高齢化が進む鋸南町の地域活性化の起爆剤として開校した「道の駅 保田小学校」。
体育館は大きなマルシェに、校舎棟には観光案内所や地域の飲食店が並び、町の農水産物や特産品、海や山など豊かな自然を発信する場所となりました。音楽室では楽器やダンスの練習、家庭科室では加工品の試作を行えるなど、多目的に使用できるスペースを設置。町内外の方に幅広くご利用いただけます。
昭和43年(1968)に建てられた校舎の姿を残しつつ、リノベーションされた施設には、災害時の避難所や炊き出しができる機能も兼ね備えています。南房総全域に甚大な被害を及ぼした「令和元年東日本台風」の際には、物資の配給場所となり、温浴施設の無料開放や備蓄食料の提供が行われました。
保田小学校は泊れる小学校。黒板やロッカー、机と椅子がある教室での宿泊体験は保田小ならではの特別な体験。運動会の表彰台や二宮金次郎像、跳び箱、給食ワゴンなど、懐かしいアイテムの数々も、敷地内のそこかしこに残されています。
毎朝のラジオ体操、時間を知らせるチャイムの音や時折流れる校歌、風になびく校旗、懐かしの給食――五感でノスタルジーを感じてお過ごしいただけます。
令和5年(2023年)10月、「都市交流施設・道の駅保田小附属ようちえん」がオープン。保田小に隣接する旧鋸南幼稚園を再利用し、都市交流施設を拡張しました。
雨でもこどもたちが遊べるキッズスペースや、昨今のライフスタイルに合わせたコワーキングスペースなど、新たな機能を追加。また、バラエティに富んだ飲食店が設けられ、保田小と合わせて食の選択肢が広がりました。
園庭の広場を囲む大きな屋根つきの歩道――「わっか」は、シンボルとなり、ようちえんのロゴにも使用されています。
「道の駅 保田小学校」「道の駅保田小附属ようちえん」、2つの都市交流施設が人々の交流地点となり、鋸南町の更なる発展の場所となることを目指しています。